2021年05月18日 |
広島大、ガス発酵によるアセトン合成に成功 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:広島大学 |
広島大学大学院 統合生命科学研究科の加藤淳也特任助教、中島田豊教授らの研究グループは18日、好熱性の化学合成独立栄養細菌の一種を代謝工学により改変し、二酸化炭素や一酸化炭素を炭素源にアセトンを高効率で合成する菌の開発に成功したと発表した。 この菌はアセトンの沸点(56℃)よりも高い温度で生育するため、合成したアセトンは発酵生産と同時に蒸留可能となる。 発酵生産法では、培養槽に投入した基質は微生物によって変換されるが、生産物の回収には培養液を回収・精製するプロセスが必要だった。また、培養液中に蓄積した生産物によって微生物の生育が阻害されることは高生産プロセス構築上の課題の1つとなっている。 今回研究グループが開発した菌を用いて高温で発酵生産を行えば、培養を継続したままアセトンを蒸留により回収でき、プロセスを簡易化しつつも高い生産性を保持することができる。 同研究成果は国際科学誌「AMB Express」にオンライン掲載された。 |