2021年05月20日

三井化学、日本初・バイオナフサを本格投入

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：三井化学、豊田通商

三井化学は20日、フィンランドの世界有数のバイオマス燃料会社である、Neste社（本社：フィンランド・エスポ―）および豊田通商と、バイオマスナフサの調達に関する売買契約を締結するとともに、今年度3Qから4Qにかけて大阪工場のエチレンプラント（クラッカー）に日本で初めてバイオマスナフサを原料として投入すると発表した。 当初は年間1万トン程度を輸入し、従来燃料と混ぜて使用していく予定だ。 同時に、マスバランス方式による バイオマスナフサを原料としたフェノールなどのバイオマス化学品やポリオレフィンなどバイオマスプラスチックの製造・マーケティングを開始する 。 フィンランドのNeste社は、Renewable Diesel（発展型再生可能ディーゼル）では世界トップのシェアを誇るバイオマス燃料のサプライヤーで、同社は植物油廃棄物や残渣油を原料にバイオマスナフサを製造している。 三井化学は今回、バイオマスナフサを使用することで、原料からプラスチック製品廃棄までのライフサイクルにおける CO2排出量を石油由来ナフサ使用時に比べて大幅削減する。 今回のバイオマスナフサはフェノールなどの基礎化学品やポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン 類を製造するもので、川下分野のバイオマス誘導品（バイオマス化学品やバイオマスポリマー）の品質等は既存品と全く変わりない。 ■マスバランス方式によるバイオマス認証 三井化学は今回のバイオマスで、欧州のISCC認証（International Sustainability and Carbon Certification）を取得する予定。ISCC認証はEUのバイオマス燃料等の認証ですでに広く認知 されている。複雑な生産工程を持つサプライチェーンのバイオマス化を推進させるマスバランス方式（物質収支方式）の認証で有効な方法となる。 ＜ニュースリリース参照＞ 日本初、バイオマスナフサによるバイオマスプラスチック製造を開始 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1621494242.pdf Mitsui Chemicals, Neste and Toyota Tsusho collaborate to start Japan's first production of ・・・ https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1621494242.pdf 日本初、バイオマスナフサによる国産バイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1621494242.pdf