2021年05月25日 |
東北大「少量の海水サンプルから生物を検出」 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
「あらゆる海洋生物のDNAは、少量の海水サンプルから検出することができる」。東北大学大学院 農学研究科のエイムズ准教授らの研究チームはこのほど、野外に棲む生物種を同定できる携帯式環境DNAシーケンシングキットを開発した。 あらゆる海洋生物は、自身のDNAを含む痕跡(環境DNA)を海水中に残すため、少量の海水のサンプルから検出可能となる。また、近年の分子シーケンシング(配列決定)技術や、携帯型のDNAシーケンサーの進歩により、野外で海水を分析して環境DNAが検出することもできる。 今回、エイムズ准教授らは、米国のスミソニアン国立自然史博物館、カリフォルニア工科大学、米国海軍研究所などの協力を得て、携帯型シーケンサー、ノートパソコンなどで構成される携帯式環境DNAシーケンシングキットを開発した。 遺伝子配列データベースをノートパソコンに保存することで、インターネットが利用できない野外でも、現地に棲む生物種を同定することが可能となり、従来方法では発見できない生物種も検出できることが実証された。 将来、海水浴場での「危険なクラゲ予報」などの情報発信につながるという。 本成果は、「Frontiers of Marine Science」誌に4月13日に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20210521_02web_dna.pdf |