2002年03月15日
日本でもエチレンセンターの定修が相次ぎスタート
タイに続き向こう1ヵ月間に3工場が運休
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:旭化成、昭和電工、東ソー、三菱化学

 タイに続いて日本でもエチレンセンターの春の定修が相次いでスタートした。昭和電工、旭化成、東ソーの3社が向こう1ヵ月強の間にそれぞれエチレンプラントを運休して定修を実施する。
 
 昭和電工は、3月10日から4月20日までの間、大分の年産56万9,000トン設備を運休する。同社の場合、次回からは4年周期の定修に移行するので、今回は通常以上の期間を設定してより丁寧な定修を実施する。旭化成も同じく3月10日に水島工場内の同44万3,000トンプラントを止めて定修に入った。期間は4月19日までの41日間を予定している。東ソーは、11日から四日市工場内で同49万3,000装置の運休・定修に入っている。稼動再開は4月14日となる見込みである。
 アジア地域では、日本に先駆けてタイのNPC、TOC、TPIの3社が年明けから相次いでエチレンプラント定修に踏み切っており、このため同国の1~3月期のエチレン生産量は大幅に縮小している。日本の3社の定修はタイの3社の再稼動と入れ替わるかたちとなる。
 これに続いては、韓国のYNCCの同52万トンプラントとLGの同71万トン設備が4月末から約1ヵ月間、定修のため運休する。また、これとほぼ同じタイミングで京葉エチレン・千葉の同69万トン装置と、三菱化学・鹿島の同37万トンプラントおよび同45万3,000トン設備が4月末から6月中旬にかけて定修に入る予定だ。したがって、今年上半期のアジア地域のエチレン生産能力は昨年同期を大幅に下回ることになる。