2021年05月31日
プライムポリ、ポリプロ年産20万トン S&B建設
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:プライムポリマー
建設予定の大阪工場

プライムポリマー(三井化学 65%、出光興産 35%の共同出資)は31日、スクラップ&ビルド方式によって、ポリプロピレン生産体制を再構築すると発表した。

新たに年産20万トンの高性能樹脂プラントを建設する。一部系列をスクラップするため、トータル生産能力はむしろ減少する。詳細は非開示。8月に着工し、2024年11月営業運転開始の予定。

同社は現在、市原工場(千葉県)と大阪工場(堺市)に合わせて年産117.3万トン(徳山ポリプロ分を含む)のポリプロピレン生産能力を持つ(経産省調べ)。

ポリプロピレンは、食品容器や家電、自動車、医療、二次電池など幅広い用途で使用されており、今後もEV(電気自動車)の普及など社会ニーズの変化に伴いさらに拡大する見通しだ。

一方、同社によると、樹脂の品質もこのところ進化しており、これまでの設備で実現できなかった高機能ポリプロピレンが生産できるようになった。例えば自動車バンパーの場合、機械的強度や耐衝撃度に優れたバンパーが、より薄肉厚のポリプロ樹脂で製造できるようになった。

これにより自動車産業の一層の軽量化、薄肉化ニーズにも対応可能となる。

環境対策としても同社は約7万トン/年(13年対比)のGHG削減効果を見込んでいる。同社はバイオマス原料を使用した素材の提供等を通じて、サーキュラーエコノミーへの対応をさらに強化していく方針だ。


ニュースリリース参照

三井化学とHK1896、包括的に協業しサーキュラーエコノミーの構築を目指す
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1622429023.pdf

ポリプロピレン製造設備の新設
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1622434658.pdf

Prime Polymer to Construct New Polypropylene Facility
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1622434658.pdf