2021年06月03日 |
東北大、「緑茶カテキンに虫歯予防効果」 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学大学院 歯学研究科の髙橋信博教授(口腔生化学)らの研究グループは2日、「緑茶に含まれるカテキンに虫歯予防効果がある」と発表した。カテキンは、主にお茶に含まれるポリフェノールの一種で、緑茶に特有の苦渋味成分のもととなる物質。「タンニン」と呼ばれている。 高橋教授らは、緑茶に含まれる主なカテキン4種類のうち、最も多いエピガロカテキンガレート(EGCG)について「う蝕」(虫歯)に対する抗菌効果を調べた。その結果、緑茶と同等の濃度のEGCGは、う蝕関連菌を死滅させないものの、直接う蝕の原因となる酸産生を抑制することが各種の実験で分かった。 また、EGCGは細菌の糖取り込み酵素を抑制すること、さらに細菌を凝集させ、歯面への付着を阻止する可能性が示された。これらの抗菌作用は唾液が存在しても維持されたため、実際の口腔内でもその効果が期待されることから、近い将来、う蝕予防の効果的ツールの開発につながると期待される。 同研究成果は、5月20日付「Caries Research」誌に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20210602_02web_egcg.pdf |