2021年06月07日 |
京大、葉の光合成活性を迅速測定、装置開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学 農学研究科の田中佑助教、茨城大学 農学部の安達俊輔助教らの研究グループは7日、植物の葉の光合成活性を従来に比べて飛躍的に効率よく測定する測定装置を開発したと発表した。光合成ビッグデータの解析を可能にする技術につながると期待される。 植物の葉の光合成は、大気中のCO2から有機物を合成することで炭素循環や作物生産の根本をなす、きわめて重要なプロセスだが、これまで、光合成の活性を示すCO2吸収速度を測定するには多くの時間と労力が必要だった。 今回、新たに開発した高性能CO2濃度センサーと、葉によるCO2吸収をより直接的に検知する新たな測定理論を組み合わせることにより、新型の光合成測定装置「MIC-100」を開発した。 「MIC-100」は現行の光合成測定装置と比べ、同等の精度を保ちつつ数倍以上の効率でCO2交換速度の測定が可能であることを実証した。これによって、自然界に存在する多様な陸上植物あるいは作物品種の光合成活性を大量に測定することが可能となり、将来的には光合成の仕組みをより深く理解し、強化することにつながると期待される。 同研究成果は6月7日、国際学術誌「Functional Plant Biology」のオンライン版に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2021-06/210607-tanaka-f6d27d174baa89d88a8efc271549ff3a.pdf |