2021年06月07日
東北大、深層強化学習でリーチング運動 手法提案
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学大学院 工学研究科の林部充宏教授らの研究グループは7日、人間の計測データを使わずに深層強化学習によって自然なリーチング運動パターンを生成する手法を見つけ、提案したと発表した。

 研究グループは今回、人間の計測データを一切用いずに、運動習熟レベルが進むほど運動シナジー強度が増大していくプロセスを定量的に再現することに成功した。

 運動シナジーの発現度合いが運動学習の習熟度と連動しており、特にエネルギーあたりの運動パフォーマンスと高い相関があることを示した。
 
 真の意味で未知の物理的環境下での運動学習の方法としての解決策や、シナジー生成メカニズムを明らかにすることは容易ではなく、どのような計算指針でシナジーが生成されるのかを扱うものがこれまにほとんどなかった。
 
 本研究では深層強化学習において環境適応性を確保しつつ運動シナジーが発現するプロセスを再現できるかどうかを検証した。

 研究成果は、Journal誌「IEEE TRANSACTIONS ON MEDICAL ROBOTICS AND BIONIC」5月20日付に掲載された。


◆関連ファイル
 :Synergy Emergence in Deep Reinforcement Learning for Full-dimensional Arm Manipulation