2021年06月24日 |
九大、材料開発に必要な接着剤の疲労挙動を解明 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:九州大学 |
九州大学工学研究院 応用化学部門の田中敬二主幹教授(応用化学部門)、先導物質化学研究所の小椎尾 謙准教授らの研究グループは23日、次世代材料に必要不可欠な接着剤の疲労挙動の解明に成功したと発表した。 今回、金属とプラスチックなどの異種材料の接着、接着後の試料を使って、応力など疲労強度評価を行った。 この結果、新たにエポキシ系接着剤試料の疲労挙動を評価する方法を確立するとともに、有機分子で修飾した層状粘土鉱物(有機化クレイ)をエポキシ系接着剤に添加することにより、従来の接着剤に比べて力学強度および疲労強度を改良できることを明らかにした。 材料同士を接着剤で接着する技術は、従来から用いられてきた金属によるリベット接合や溶接に比べて、軽量化が実現できるため、航空機、自動車などに適用することで、軽量化による燃費向上やCO2排出抑制に貢献する。 だが、この技術には、長期間安定に接着状態を維持することが必要不可欠となる。 同研究の成果は、材料の信頼性と軽量性を高める安全・安心の技術として今後、広く普及すると期待される。 同研究成果はアメリカ化学会の「ACS Applied Polymer Materials」誌にASAP Articlesとして、6月9日に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.kyushu-u.ac.jp/f/44153/21_06_23_04.pdf |