2021年07月01日
信越化学、シリコーン事業でCO2削減に200億円投資
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:信越化学工業

 信越化学工業は1日、シリコーン事業で温室効果ガス排出削減への取り組みに総額200億円の投資を行うと、以下の2つの施策を発表した。

(1)自社の製造工程での効果ガス排出温室量の削減への投資
 シリコーン事業の主力工場である群馬事業所で、自社での電力自給率をさらに高め、現状と比較して温室効果ガスの排出量を14%削減する。投資額100億円。

(2)顧客の製造工程での温室効果ガス排出量の削減や環境対応型製品に使用する製品の供給能力増強
 変性シリコーンオイルや成形用シリコーンゴム、放熱シリコーン材料などの環境に貢献する製品の供給能力を増強する。投資額は合計100億円で群馬事業所で実施する。

 同社はこれまでカーボンニュートラルを経営上の重要課題と位置付けてきた。シリコーン事業では、加工工程で二次加硫(加熱)を必要としないミラブル型シリコーンゴムを開発し上市。同製品を使用することにより、加工時間を従来品より約9割と大幅7削減することが可能となり、顧客の省エネと生産性向上を可能とした。

 また、ゴム成形品の軽量化を実現する低密度タイプのシリコーンゴムは、自動車、航空機などの輸送機やウェアラブル端末など多方面にわたり、軽量化により省エネに貢献する。これら2つのほかにも、温室効果ガス排出量の削減への貢献等、地球環境に貢献するシリコーン製品を数多く開発し供給してきた。同社は、社会全体の排出量の削減に資する製品の強化により注力していくとしている。