2021年08月25日 |
「日本の2000年~2015年の窒素収支」解明 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農研機構、北海道大学、国立環境研究所の研究グループは24日、日本の全ての人間活動と環境を対象に2000年から2015年の「窒素収支」を 解明し、大気や水域への窒素排出の実態を明らかにしたと発表した 。 その結果、 国民一人当たりの廃棄窒素は年間 41~ 48 kg で、同時期の世界平均の約2倍であることや、廃棄窒素の発生量に対して環境に排出される反応性窒素は 1/3 程度に抑えられていることなどがわかった。 同成果は、 将来世代の持続可能な窒素利用、つまり肥料や工業原料としての窒素の恩恵を保ちながら環境の窒素汚染を防ぐ技術の開発や政策の立案に役立つとしている。 今回、研究グループは、日本の2000年~2015年における人間活動(エネルギー、農林水産業、製造産業、国際貿易、消費、廃棄物・下水等)と、環境媒体(大気、森林、陸水、沿岸域)を対象に、各活動・媒体間を流れる窒素の量を一つ一つ算定し、日本の窒素収支を評価した。 その結果、人間活動に伴い発生する 廃棄窒素が年間 526~609万トン、そのうち反応性窒素として環境に排出されたのは同186~229万トン、国民一人当たりの廃棄窒素は年間41~48kgだったことなどが明らかとなった。 本成果は、国際科学誌「 Environmental Pollution 」(2021年6月9日付)に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/210824_pr2.pdf |