2021年10月01日 |
積水化学、建築物の「延焼防止」部材に新技術 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:積水化学工業 |
積水化学・高機能プラスチックスカンパニーは1日、建築基準法に定める「防火区画貫通措置」の際に開口部のパテ埋め作業が不要な新たな防火区画貫通措置部材「フィブロック NEO」(PF管・ケーブル貫通用)を開発したため、10月から発売すると発表した。 建設業界では、建物火災の延焼を防ぐため防火区画貫通措置が必要だが、「人手不足」や「技術伝承不安」が課題があり、より確実な施工と検査が求められていた。 「防火区画貫通措置」とは、防火区画のケーブル・給排水管・空調管等について、火災発生時の延焼を防止するために、貫通部を国が認めた方法で処理する措置のこと。 同社は、火災が発生すると瞬時に5~40倍に膨張して断熱層を形成するプラスチック系の耐火材料「フィブロク」を開発し大臣認定を取得し同部材のトップメーカーとして事業展開してきた。 ※フィブロックRWEBサイト https://www.sekisui.co.jp/fp/index.html だがこの施工法には開口部をパテで埋める工程が必要だった。また、パテ埋め部をシートで覆うため、施工完了時の状態の目視検査が困難だった。 同社は今回、施工や目視検査が簡単にできる、新たな防火区画貫通措置部材「フィブロックNEO」を開発した。従来工法と比べて膨張機能は変わらず、構成する断熱層の強度を上げたため、補強が不要な新工法を実現した。課題だったパテ埋め作業を不要としたため、施工性が向上し、施工状態も目視のみで検査できるようになった。 <用語の解説> ■防火区画貫通措置とは : 建築基準法によって規定されている建築物の区画。 火災発生時に、延焼範囲を限定するために設けられる。 耐火建築物または準耐火建築物に求められる仕様で、間仕切り壁や床に対して、火災時に一定時間以上耐えられる性能が求められている。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1633075681.pdf |