2021年10月05日
旭化成ヘルスケア領域、25年度売上高6000億円
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:旭化成


 旭化成は5日、「ヘルスケア領域事業説明会」を開催し、マテリアル領域、住宅領域と並ぶ同社事業の3本柱の1つである「ヘルスケア領域」について、現状と取り組みを説明した。

 ヘルスケア領域の売上高は2011年度の1195億円から21年度には4000億円、営業利益は同88億円から550億円へと、10年間で6倍以上に拡大する見込み。引き続きさらなる成長の加速に向けて積極的にM&A等の事業開発を活用し、2025年度には売上高6000億円、営業利益800億円をめざす。

■事業戦略
 今後の事業戦略について、次の通り明らかにした。

(1)重篤な心肺関連疾患に注力したZOLL事業の拡大
 
 心肺関連の救命救急医療におけるbest-in-classの技術ポートフォリオを強みとした事業拡大、周辺市場への事業領域の拡大を成長の原動力とする。

(2)グローバルスペシャリティファーマへの進化

 旭化成ファーマとVeloxis社の事業基盤を活用し、感染症、免疫・移植、腎疾患領域にフォーカスしてパイプラインを拡充する。
 
 医薬事業として、2025年に1,500億円、2030年に2,000億円の売上高の達成を目指す。

(3)バイオプロセス事業基盤の拡大

 生物学的製剤の安全性と生産性の向上に貢献する領域での事業拡大を行う。
 
 バイオセーフティ試験受託サービス事業への参入により事業基盤を拡大。今後はさらなる成長機会の獲得を目指す。

(4)国内事業基盤の強化

 医薬事業は整形外科、救急、免疫領域のスペシャリティファーマとして成長を継続する。
 血液透析事業は主要サプライヤーとして安定供給体制を継続し、アフェレシス事業は業界のリーディングカンパニーとして成長機会を追求する。

(5)事業開発の加速
 M&A、少額投資、買収オプション付き貸付、ライセンス導入などの事業開発活動を「クリティカルケア」「医薬」「バイオプロセス」「New Medtech」の4つの分野で、対象企業の経営陣、市場、競争優位性を見極めながら進めていく。

 ヘルスケア領域の主たる事業開発リソースをイノベーションの発信地である米国へ集約させる。


ニュースリリース参照

https://www.asahi-kasei.com/jp/news/2021/ze211005.html