2021年10月19日 |
東北大「逸見石」が反強磁性体であることを発見 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学多元物質科学研究所の山本孟助教らの研究グループは19日、岡山県の布賀鉱山(高梁市)で産出される逸見石(へんみいし)が、量子力学的なゆらぎの強い磁性体であることを発見したと発表した。放射光や理論計算、極低温物性測定を用いて見つけた。 高い精度で結晶構造を解析できる放射光X 線回折により、逸見石が従来の報告とは異なる結晶構造を持つことが明らかとなった。今回決定した結晶構造と理論計算から、逸見石は量子力学的なゆらぎが強く現れる磁気スピン格子の性質を持つことを突き止めた。 我が国ではこれまで140 種類を超える多くの新鉱物が発見されているが、サンプルの稀少さから、固体物理学の視点で物性研究が行われた例は多くない。この発見は、稀少さのために磁性研究の舞台に上がることが少なかった「日本産新鉱物」に注目するという、新しい視点を持った研究成果となる。 同成果は10月13 日(米国時間)に「Physical Review Materials 」誌でオンライン公開された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20211018_03web_henmilite.pdf |