2021年10月21日 |
日立、放射線療法用「アクチニウム」高効率製造 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日立製作所 |
日立製作所と東北大学、京都大学の3者はこのほど、放射線がん治療法の一つであるアルファ線内用療法に必要な、アクチニウム225を、高効率・高品質に製造可能な技術を世界で初めて確立したと発表した。 アルファ線内用療法は、がん細胞を破壊するアルファ線を放出する物質と、がん細胞に選択的に集積する薬剤を組み合わせた治療薬(アルファ線治療薬)を患者に投与し、体内からがん細胞を攻撃する新しい治療法として知られる。 体内に広く分散したがん細胞など、既存の方法では治療困難ながんにも効果があることから、早期実用化が期待されている。今回、3者はラジウム(ラジウム226)を原料とし、電子線形加速器を用いることで、分離できない不純物を生成せず、高品質なアクチニウムを効率よく製造する技術を確立した。 今後、さらに製造技術の実用化に向けた研究開発を進め、アルファ線内用療法の早期実用化を図る。 日立は、国立がん研究センターと共同で、同技術で製造したアクチニウムの薬剤への適用性評価研究を10月にも開始する。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20211018_01web_alpha.pdf |