2021年11月25日
デンカ、渋川に5G向け放熱シート拠点 倍増へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:デンカ
デンカ渋川工場

デンカは25日、渋川工場(群馬県渋川市)を「電子材料の中核拠点」と位置づけるとともに、工費約17億円をかけて放熱シートの生産能力を現在の約2倍に増強すると発表した。今後の車載・通信市場における放熱シートの需要拡大に対応し同事業をさらに強化していく方針だ。

一般に放熱シートは絶縁・放熱材料として車載製品・通信機器などの用途で使用される。xEV (次世代車)などの車載電装機器や、5G を中心とする通信基地局などの進展により放熱シートの需要は今後さらに拡大する見通し。このためグループ企業である九州プラスチック工業(熊本県玉名市)の放熱シート設備を渋川工場に移管し、新規設備を追加して増強することにした。2024年度上期に稼働開始予定。

渋川工場は1951年に塩化ビニル系樹脂の生産拠点として操業を開始して以来、高熱伝導メタルベース基板をはじめ半導体製造向けテープ、アクリル系接着剤など、電子材料中心の工場として70年の歴史を持つ。引き続き自動生産プロセスの導入や、車載・通信向け耐熱素材など次世代スペシャリティ製品の開発・生産を目指す。

■渋川工場 概要
・所在地:群馬県渋川市中村1135
・従業員数:約500 名
・生産品目:高熱伝導メタルベース基板、放熱材料、熱陰極源、半導体製造工程用仮固定テープ、アクリル系構造用接着剤、光硬化型接着剤など。


<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1637817358.pdf