2002年03月14日 |
古河電工、三井化学、WDM用レーザチップの合弁会社1日設立 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:古河電工、三井化学 |
古河電工と三井化学の両社は14日、WDM通信の重要機器である光増幅器用の980ナノメートル励起レーザチップを製造、販売するため、合弁会社「エムシー・ファイテル」を4月1日付で設立すると発表した。 インターネットの普及等により通信容量は、年4倍のペースで増加しているが、この容量拡大を担うのが光通信で、1本の光ファイパーに複数の波長の光信号を同時に伝送するWDM(波長多重)過信が採用されている。 光ファイパー伝送中に減衰した光信号を、元のレベルに増幅するのが光増幅器で、そのキーコンポーネントの1つが980ナノメートル励起レーザだ。 WDM通信の大容畳化に伴い、980ナノメートル励起レーザの高出力化が求められていたが、技術的にハードルが高く、これまでは励起レーザのモジュール出力はトップレベルでも300mWだった。 古河電工と三井化学は、三井化学が基本特許をもつ高出力化に有利なDCH技術と、古河電工の光出力安定化技術を組合わせ、モジュール出力350mW以上に対応する980ナノメートル励起レーザチップの共同開発に成功した。両社は事業性が見込めると判断、980ナノメートル励起レーザチップの合弁会社を設立することにした。 新会社は、引き続き三井化学のDCH技術と古河電工の出力安定化技術をペースに、さらに高出力特性安定レーザチップなど高性能レーザチップの開発に取り組み、5年には年間50億円以上の売上げを目指す。 新会社「エムシー・ファイテル株式会社」の概要は次の通り。 会社名:エムシー・ファイテル株式会社 所在地:千葉県市原市、古河電工千葉事業所内 社長:池上嘉一(古河電工光デバイス部) 資本金:90百万円 出資比率:古河電工65%、三井化学35% 設立時期:2002年4月1日 事業目的:980ナノメートル励起レーザ用チップの開発、製造、販売 従業員:13名 売上高:2002年度10億円、2005年度目標50億円 |