2021年12月01日
富士フ、中国に培地のカスタマイズサービス拠点
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:富士フイルム

 富士フイルムは1日、細胞培養に必要な培地の中国ビジネスを拡大するため、蘇州高新区に培地のカスタマイズサービス拠点「Innovation & Collaboration Center」(ICC)を新設すると発表した。急伸する中国市場の顧客ニーズを素早く捉え、培地をカスタマイズする拠点となる。2022年3月に稼働開始予定。

 現在、抗体医薬品やワクチンなどバイオ医薬品の需要の拡大により、培地のグローバル市場は年率10%以上で伸長している。とくに新薬開発が活発な中国市場は、年率約20%の高い成長性が見込まれている。

 同社はグループ会社のFUJIFILM Irvine Scientific, Inc.や富士フイルム和光純薬を通じて、培地ビジネスをグローバル展開中だ。現在、日本と米国に有するcGMP準拠生産拠点を活用し、高品質・高機能な培地を開発・提供中だが、さらに欧州にも工場を建設するなど生産能力増強を積極的に進めている。

 今回、中国に新設する「ICC」には、細胞の自動培養装置や、培養した細胞の品質・量などを分析する自動解析機器を設置し、細胞培養評価を高精度に実施できるようにする。さらに、より効率的な抗体産生など細胞の機能発現の最大化に向けて培地の処方を最適化するサービスを提供していく方針だ。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1638328130.pdf