2021年12月10日
昭電、次世代MAS-MAMR対応のHDメディア開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は10日、東芝 研究開発センターと東芝デバイス&ストレージ社が提唱する、新記録原理に基づいた次世代記録技術「MAS-MAMR」に対応したハードディスクドライブ(HDD)用のHD メディアを開発したと発表した。

 「MAS-MAMR」 は、最先端記録技術であるMAMR における記録トラック幅を強磁性共鳴効果(MAS効果)により大幅に微細化し、HDD の一層の大容量化を実現した次世代の記録方式。

 昭電は、この新記録原理を実現するため、東芝およびTDKの3社が協力して開発を進めてきた。この結果、TDKが開発した双発振型スピントルク発振子を組み込んだ記録ヘッドと、昭電が開発した新規磁性層を搭載したHDメディアを組み合わせ、MAS効果を発現させて記録容量を大幅増大できることを世界で初めて実証した。

 昭電は、今年からMAMR を用いた東芝のデータセンター向け18TB のニアラインHDD に対応したHD メディアを供給しているが、同成果をもとに、東芝が実用化を目指すMAMR 第2 世代となるMAS-MAMRを使用した30TB を超える大容量ニアラインHDD の実現に向けて、HDメディアの開発を加速していく方針だ。

<用語の解説>
◆MAS-MAMR :強磁性共鳴型マイクロ波アシスト磁気記録
◆MAMR:マイクロ波アシスト磁気記録
◆強磁性共鳴効果(MAS 効果):スピントルク発振-磁気記録媒体間の強磁性共鳴により、従来より記録トラック幅を狭める効果
◆ HAMR:熱アシスト磁気記録

ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1639112993.pdf