2021年12月13日
ダイセル、バイオ法腸内代謝物 製造特許取得
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:ダイセル

 ダイセルは13日、大豆由来成分の腸内代謝物エクオールの類縁化合物である5-ヒドロキシエクオールに関する製造方法の特許が10月29日付で登録(特許第6968575号)されたと発表した。

■エクオールおよび5-ヒドロキシエクオールとは :

 エクオールは大豆に含まれるイソフラボンの一種「ダイゼイン」が腸内細菌によって代謝され、体内生成される物質で、女性ホルモン様作用を示すことが確認されている。 一方、5-ヒドロキシエクオールは大豆に含まれるイソフラボンの一種「ゲニステイン」の代謝物で、エクオールと非常に近い構造をもつ。5-ヒドロキシエクオールは、エクオールと同様、女性ホルモン様作用を示すとともに、アルドステロンや糖質コルチコイドなどのホルモンを生合成する酵素を阻害する活性が知られており、腸内代謝物の一つとして注目されている。

■今後の素材開発

 ダイセルは、2013年から大豆イソフラボンの腸内代謝物、エクオールを規格化したフラボセルを販売してきた。2021年5月には、ザクロなどに含まれるエラグ酸の代謝物であるウロリチンを規格化したウロリッチ発売した。今回の5-ヒドロキシエクオールの製造方法の開発はそうした素材開発の一環となる。同社は今後もポリフェノールを中心とする腸内代謝物のラインアップ拡充に向けた開発を積極的に進めていく方針だ。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1639374961.pdf