2021年12月16日 |
JNCと山梨大、下水中のコロナウイルスを迅速検出 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:JNC |
JNCは16日、山梨大学大学院 国際流域環境研究センターの原本英司教授らと共同で、世界最速レベルの下水中の新型コロナウイルス 分離技術を開発したと発表した。JNCの特許技術である Pegcision (ペグシジョン)法を用いて開発した。 新型コロナの感染拡大を防ぐ上で、下水中のコロナウイルスを定期的にモニタリングし、早期検知することは重要で、そのためにも「下水疫学調査」に期待が寄せられている。だが、大量の下水から新型コロナウイルスを効率的に分離し、濃縮するための技術がないことが大きな障害となっていた。 今回、Pegcision 法を用いることにより、下水からの新型コロナウイルスの分離が30分程度で可能となり、その回収率も日本水環境学会の「下水中の新型コロナウイルス遺伝子検出マニュアル」で推奨されている ポリエチレングリコール( PEG )沈殿法 (処理時間9時間以上) と同等であることが確認された 。 また、Pegcision法では、新型コロナウイルスを磁石で分離することからスループットが高く 、一般的な磁気分離装置で大量検体の処理もできる。同法は、PEG 沈殿法をはじめとする従来のウイルス分離技術と比較して 迅速、簡便、高収率・低コストな手法として今後、注目を集めそうだ。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1639636346.pdf |