2021年12月21日 |
東北大「歯を無くすと認知症になりやすい」 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
「歯の喪失と認知症発症との間には有意な関連が見られる」とする研究結果を、東北大学大学院 歯学研究科の小坂健教授および東京医科歯科大学大学院の相田潤教授(医歯学総合研究所)らのグループが20日発表した。 口腔の健康状態の悪化が認知症発症に影響する可能性は指摘されてきたが、これまでそのメカニズムに関する研究はほとんど行われてこなかった。研究グループは今回、人との交流などの社会的な要因や、野菜や果物摂取といった栄養に関する要因が、口腔の健康状態と認知症発症の間にどのようなメカニズムにあるか調べた。 調査データは35,744名(女性54.0%)の成人から得た。平均年齢は男性73.1歳、女性73.2歳。 調査の結果、歯の喪失と認知症発症との間に有意な関連が見られ、その関連を友人・知人との交流人数といった社会的な要因や、野菜や果物の摂取などの栄養に関する要因から得ることができた。特に男性では、友人・知人との交流人数が口腔と認知症との関係を13.79%、女性では野菜や果物摂取が8.45%に達し、大きな役割を果たしていた。歯をできるだけ残すことは、家族や友人との社会関係を維持することにもつながり、また良好な栄養状態を通じて、認知症発症予防に寄与している可能性がある。 同研究成果は、11月19日に「Journal of Dental Research」に公表された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20211220_02web_dementia.pdf |