2022年01月17日 |
京大、パーキンソン病/運動習慣の長期効果 確認 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学医学研究科の高橋良輔教授(脳病態生理学)らの研究グループはこのほど、国際多施設共同観察研究のデータを用いて、パーキンソン病には日常的身体活動量や運動習慣の維持が、長期にわたって疾患の進行を抑制する可能性を示唆し、活動の種類により異なる長期効果を持つ可能性を示したと発表した。 パーキンソン病では、日常的身体活動量や運動習慣は少なくとも半年程度の短期的な症状改善には重要と考えられているが、その数年以上にわたる長期的効果は不明だった。 本研究の成果は、今後の研究において、運動介入によるパーキンソン病の進行を抑制する方法論の確立の第一歩になると考えられる。また、個々の患者に合わせた運動介入の重要性を示唆している。 同研究成果は22年1月13日に、国際学術誌「Neurology」にオンライン掲載された。 ◆パーキンソン病 : パーキンソン病は、中脳の黒質と呼ばれる場所にあるドパミン神経細胞が減少することによって発症する。動作が緩慢になったり手足が震えたり、バランスが取りにくくなるなど、運動症状が主症状になることが多いが、疾患の進行に伴い、認知機能低下などさまざまな症状を伴う。現在、日本の同病の患者数は、15.20万人とされ、神経変性疾患の中では、アルツハイマー病に次いで多い。また、加齢に伴い有病率が上がり、65歳以上の有病率は、約100人に1人となっている。 ニュースリリース参照 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2022-01-13 |