2022年01月25日 |
九大、大腸菌染色体のコピー数を制御する機構 解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:九州大学 |
細胞が生命を維持し子孫を残すには、染色体を1回だけ複製して正確に2倍化することが必要で、これにより細胞分裂したあと染色体コピー数が元にもどる。だが複製を1回だけに制御するメカニズムはまだよく理解されていなかった。 九州大学大学院 薬学研究院の片山勉教授らのグループはこのほど、大腸菌の染色体複製の1回性を保つため、複製の開始反応を進めるタンパク質DnaAの活性化システムがフィードバック制御されていることを初めて解明した。 つまり、活性化したDnaAタンパク質によって、このシステムが機能抑制されるており、もしこの機構がはたらかないと過剰な複製が起こることをつかんだ。 本研究は、細胞増殖における生命の原理を理解するため本質的に重要な分子メカニズムの解明となった。またゲノム解析から、DARS2は病原菌を含む多くの細菌種に存在すると思われ、新たな抗菌剤の開発にも有用と見られる。 研究はJSPS科研費の助成を得て行った。 ニュースリリース参照 https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/721 |