2022年01月27日 |
産総研、日本の「大規模火砕流分布図」作成 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
産業技術総合研究所(産総研)活断層・火山研究部門大規模噴火研究グループ(下司信夫 研究グループ長)は27日、日本で過去に発生した12件の巨大噴火を対象に、火砕流の分布図の作成を開始し、その第1号として、約3万年前の姶良(あいら:鹿児島県)カルデラの巨大噴火により噴出した入戸(いと)火砕流の分布図を公開した。 「大規模火砕流分布図」シリーズは、過去12万年間に日本で発生した巨大噴火について、多数の研究者による地表の地質調査の結果とボーリングコアデータを集約し、これら最新の知見に基づいて、大規模火砕流堆積物の分布範囲と層厚などの情報を統一的な基準で示した。 第1号となる入戸火砕流の分布図には、火砕流堆積物の復元高度分布、層厚と最大粒径の変化、流向データ、復元分布、さらに火砕流に伴う降灰分布を示した。 入戸火砕流と火山灰の総噴出量は、改めて推定した結果、800~900 km3であることが明らかとなった。これは従来の推定値より約1.5倍大きい。巨大噴火は低頻度だが、発生すると広範囲に甚大な影響を及ぼす。このシリーズは、今後の巨大噴火に備える防災計画や国土利用計画の策定に貢献する。 ニュースリリース参照 https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20220125_2/pr20220125_2.html#c |