2022年02月01日

AGC研究員、第12回女性研究者研究業績・人材育成賞

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：AGC

AGC材料融合研究所の研究員で北海道大学電子科学研究所 准教授の小野円佳(おのまどか)氏が、（公社）応用物理学会の主催する「第12回女性研究者研究業績・人材育成賞（小舘香椎子賞）」の研究業績部門を受賞した。 「女性研究者研究業績・人材育成賞」は、応用物理学分野の研究活動で顕著な研究業績をあげた女性研究者・技術者らを顕彰しようと、小舘香椎子・日本女子大学名誉教授（応用物理学会フェロー）の寄付を基金に設立された。 小野氏は、光ファイバーに代表されるシリカガラスの研究開発に従事し、ガラスに圧力を掛けるという画期的な方法で光伝送損失が通常のシリカガラスファイバーの50％以下になる究極透明シリカガラスを実現できることを示した。また、透明化に寄与するガラス構造を明らかにし、更なる透明化の可能性を示した。この方法を光ファイバーに応用できれば、データの長距離伝送に必要な信号増幅器を大幅に減らすことができるほか、量子通信実用化の加速が期待される。また同成果に加え、ガラス・フォトニクスの分野を担う国際的な人材であることが認められ、今回の受賞が決まったた。 ＜小野氏のコメント＞ 　「ガラスの研究に携わることで応用物理学会の栄誉ある賞を頂くことができ、とてもうれしく思います。研究を支えてくださった方々、推薦者の先生、そして選んでくださった先生方に深く感謝申し上げます。記念すべき国際ガラス年（2022）での受賞でもあり、これを機に多くの方々と連携して一層実りある研究活動を続けたいと考えています」 　 ＜用語の解説＞ ◆量子通信とは　: 光がもつ粒子の性質を利用した通信のこと。