2022年02月08日 |
かずさ研、アスパラガス系野生種 全ゲノム解読 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
かずさDNA研究所、香川県農業試験場、東北大学大学院生命科学研究科は7日、共同でアスパラガスに近縁の野生種であるハマタマボウキのゲノムを解読したと発表した。 ハマタマボウキは山口県から九州北部の砂浜海岸に自生する日本固有種で、アスパラガスと交雑できること、また、アスパラガスの主要病害の1つである茎枯(くきがれ)病に抵抗性をもつことから、有用な遺伝資源として注目されている。 ハマタマボウキは雌雄異株で、今回、雄株と雌株がもつ、それぞれ16億塩基対のゲノムを解読し、約55,000の遺伝子を同定した。そして、雌雄株間でのゲノム構造の違いや異なるDNA配列を明らかにした。 今回アスパラガスとハマタマボウキの全ゲノム構造が明らかになったことで、その比較から、茎枯病抵抗性の分子機構の解明に近づいた。今後、アスパラガス種間交雑品種の育成に向けたDNAマーカーの開発が進むと期待できる。また、種間交雑が成立する仕組みなど、種分化の進化学的な研究にも貢献できる。 研究成果は1月18日国際学術雑誌「 DNA Research 」にオンライン公開された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220207_01web_Asparagus.pdf |