2022年02月24日
帝人、リサイクル炭素繊維 商業化へ業務提携
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:帝人

 帝人は24日、リサイクル炭素繊維の商業化のため、コンパウンド専業の富士加飾(本社:兵庫県小野市、杉野守彦社長)と業務提携することで合意したと発表した。

 軽量で高強度の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、航空機用途や産業用途、スポーツ用途などで幅広く採用され今後も需要の増大が予測されるが、使用済みのCFRPは埋立や焼却処分されることが多く、再利用するための技術確立が急務となっていた。

 富士加飾は、使用済みCFRPから母材となるプラスチックを取り除き、高品質な炭素繊維を取り出すことができる独自技術(精密熱分解法)を有している。CO2排出量が少ないのが特徴で、新しい原料から炭素繊維を生産する場合に比べてCO2排出量を1/10程度に抑えることができる。

 帝人グループは、自社のCO2排出量を2030年度までに18年度対比30%削減し、2050年度までに実質ゼロにすることを目標に掲げている。今回の業務提携は、こうした両社の取り組みやニーズが合致して実現した。