2022年03月04日
東北大、DNA中で機能する新たな人工塩基対創製
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学 多元物質科学研究所の岡村秀紀助教らの研究グループは4日、東京工業大学の正木慶昭助教(生命理工学院)らと共同で、自然界のDNAに含まれるA, G, T, Cとは異なる構造をもつ4種類の人工的な核酸塩基の開発に成功したと発表した。

 新たに開発した人工核酸塩基は、A-T、G-C塩基対とは異なる様式でユニークな塩基対を形成し、安定な二重らせんDNA構造を形成する。しかも、これらの人工塩基対を連続して組み込んだDNAは、予想外の高い安定性を持つ二重らせん構造を形成する性質があることも見出した。今回開発した人工塩基対を用いることで、従来にはない高機能性DNA創製が可能であり、バイオテクノロジーや合成生物学研究を加速すると期待される。

本研究成果は3月2日に国際科学雑誌「Nucleic Acids Research」オンライン版で公開された。