2022年03月15日 |
三井化学、岩国大竹のPTAプラント生産停止 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三井化学 |
三井化学は15日、岩国大竹工場の高純度テレフタル酸(PTA)プラントを2023年8月かぎりで停止すると発表した。 同社は、我が国石油化学産業の草創期となる1958年、岩国大竹工場にテレフタル酸製造プラントを自社技術で立ち上げた。当時は“白銀の尖塔”として話題を呼んだ。最盛期には75万トン/年を製造し、国内トップメーカーとしての地位を確立した。、 だが2000年代半ばから中国を中心にアジア各地にPTA設備が急増し、過当競争から市況が下落し、繊維向けの国内需要が減少するなか、生産能力の削減を余儀なくされた。これまであらゆる合理化に取り組んできたが、これ以上国内で生産を続けても収益確保は困難と判断せざるを得なくなった。 三井化学グループは国内でのPTAの製造は終了するが、GC-M PTA社(タイ法人、当社26%、PTTGCグループ74%出資のJV会社)からPTAを輸入し、同社が販売することで引き続きも国内での販売体制は維持する。 同社は、新たな長期経営計画(VISION 2030)の中で、PTA事業をベーシック&グリーン・マテリアルズ事業領域とし、再構築事業の一つと位置付けている。ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業領域は、全社のサーキュラーエコノミー(循環型経済)をリードするとともに、高機能品拡大と事業再構築による収益変動度の低減を加速し、さらに資本効率性の改善と安定収益確保のための事業基盤を構築していく方針だ。 <ニュースリリース参照> 高純度テレフタル酸 (PTA)の国内生産停止について https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1647327204.pdf Mitsui Chemicals to Shut Down Japanese PTA Production https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1647327204.pdf |