2022年04月04日
東北大、廃プラ識別装置開発、「新法」に対応
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学・芝浦工業大学・静岡大学は1日、科学技術振興機構(JST)の支援(大学発新産業創出プログラム・プロジェクト)を得て、これまで識別が難しかった、黒色プラや添加剤・難燃剤などを含む混合プラの識別ができる、新しいプラスチック選別装置を開発したと発表した。漂着ごみやマイクロプラスチックなどの海洋汚染問題の解決につながる。バイオプラスチックを見分ける手法としても有効であることがわかった。

 これらの識別技術は、4月1日に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(プラスチック新法)によって発生する、廃プラを適切に選別することに応用できる。

 テラヘルツ波とは、光と電波の中間の周波数帯で、紙や木材等の物質を透過するのが特徴の電波。
 テラヘルツ周波数帯におけるプラスチックの誘電率は、素材や添加剤混入により透過率や反射率、共鳴吸収のピーク位置が異なるため、素材や添加剤の分類に基づく分別ができる。「着色プラ」、「難燃剤」についても、テラヘルツ波で識別可能となる。廃プラの素材ごとの選別精度が上がることで、高度なリサイクル(マテリアル、ケミカル)が実現できる。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220401_04web_Thz.pdf