2022年04月06日 |
東北大、世界初・貴金属使わず酸化ガリウム単結晶作製 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学発ベンチャーの株式会社C&A(鎌田圭社長)と東北大学・金属材料研究所の吉川彰教授らの研究グループはこのほど、貴金属ルツボを使用しない新規結晶育成手法Oxide Crystal growth from Cold Crucible (OCCC) methodを開発し、次世代のパワー半導体として期待される酸化ガリウム結晶(最大約5cm径)の作製に成功したと発表した。 従来の結晶育成手法では、融液を保持するルツボに貴金属であるイリジウム(ルツボ材:約1.5万円/グラム)を使用していたため(1)結晶のコスト低減が困難(2)製法由来の酸素欠陥が生じる、などの問題があった。 今回、ルツボフリーの結晶育成手法であるスカルメルト法をベースとし、C&Aで独自装置を開発することで、貴金属ルツボを使用することなく高品質な酸化ガリウム結晶を作製することに成功した。これにより、酸化ガリウム基板を安価に製造できるようになり、低損失な酸化ガリウムパワー半導体の実現に大きく寄与することが期待される。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220404_02web_OCCC.pdf |