2022年04月08日 |
東北大、固体中の量子情報保持時間 記述法発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学 電気通信研究所の大野英男教授は8日、シカゴ大学のDavid D. Awschalom教授を中心とする研究グループとの共同研究により、固体中のスピン中心の量子ビットとしての性能を決める、位相緩和時間(T2)を支配する「一般化スケーリング則」を発見したと発表した。 固体中のスピン中心は、量子ビット注3)を構成する物理系の1つで、量子テレポーテーションなどが実証されたほか、一部が室温動作可能であるという特長により大きく注目されている。 これにより、「実材料のT2を記述することはできるか?」という量子スピン物理研究50年来の問題を解決すると同時に、12,000種を超える材料のT2予測に本発見を応用することで、新たな量子ビット材料の大規模かつ定量的な材料探索を行った。本研究成果は、次世代の量子材料研究、新奇量子物性の探索に関する研究を基礎・応用の両面から大きく加速させるものとなった。 同成果は米国の科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA」で公開された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220408_02web_scaling.pdf |