2022年04月19日
東大、新型コロナ感染モデルと脳の変化/病態解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東京大学

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症によって引き起こされる症状として、嗅覚障害や呼吸困難が知られ、認知機能の低下や倦怠感など中枢神経症状も報告されている。だが、細胞レベルで脳にどのような変化が生じているかは不明だった。

 今回、東京大学大学院 医学系研究科耳鼻咽喉科学の山岨(やまそば)達也教授、杏林大学保健学部の石井さなえ准教授らの研究グループは、米テキサス大学の研究グループと共同で、SARS-CoV-2感染後のシリアンゴールデンハムスターの嗅上皮と脳の組織を解析し、嗅上皮での嗅神経細胞と炎症細胞、脳での炎症細胞やシナプスの形態変化を明らかにした。

本研究の成果は、SARS-CoV-2感染による嗅覚障害だけでなく、中枢神経症状の病態解明や治療シーズ開発を加速させると期待される。同研究成果は英国科学誌「Scientific Reports」4月6日付オンライン版に発表された。

ニュースリリース
https://www.h.u-tokyo.ac.jp/press/__icsFiles/afieldfile/2022/04/07/release_20220407.pdf