2022年04月19日
東北大など、テクネチウム製剤の薬効を証明
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東北大学

東京大学 アイソトープ総合センターの秋光信佳教授、東北大学 電子光理学研究センターの菊永英寿准教授らの研究グループは19日、電子線形加速器及び活性炭クロマトグラフィー装置を用いて製造したテクネチウム製剤「過テクネチウム酸ナトリウム」の薬効を証明することに成功したと発表した。

テクネチウム99mは核医学検査で最も多く利用される医療用放射線同位元素で、テクネチウム99mを含む医薬品を「テクネチウム製剤」というが、電子線形加速器・活性炭法で製造したテクネチウム製剤の薬効が証明されたのは今回が初めて。同方法を実際の医療現場で利用するための科学的エビデンスの一つが得られたといえる。

また電子線形加速器・活性炭法は国内設備のみでも運用が可能なため、本方法の医療現場への展開によるテクネチウム製剤原料の国産化も期待できる。
同成果は4月14日米国放射性医薬品学会誌「Nuclear Medicine and Biology」オンライン版に掲載された。

<用語の解説>
◆電子線形加速器 :高周波電場を用いて電子を直線的に加速する装置。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220415_01web_technetium.pdf