2022年04月21日
北大、大規模地震時の流木発生と移動実態を解明
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学 広域複合災害研究センターの厚井高志准教授らの研究グループは20日、2018年北海道胆振東部地震時の流木発生と地震後の移動実態を解明し、危険度評価手法を提案したと発表した。

 地震により厚真町内の流域では、地盤の崩壊とともに大量の流木が発生した。流木の80%以上は斜面から河道に移動・堆積した。地震から2年が経過しても、流木はほとんど移動していない。

流木が再び移動する可能性を評価した結果、現状では流域全体に残存する流木が今後一律に再移動する可能性は低く、また、最大級の降雨条件下であっても、流域内すべての流木が高確率で再移動することは想定できない。

 これらのことから研究グループは今回、流木災害についての発生危険度評価手法を提案した。本研究により,流木の性状や空間分布を把握することで、流木対策の必要性や流域内の対策優先度を決定することが可能となった。

 なお同研究成果は3月29日付の「Frontiers in Earth Science」誌にオンライン掲載された。


ニュースリリース参照
https://www.hokudai.ac.jp/news/2022/04/post-1026.html