2022年04月25日 |
東北大、3Dプリンターで世界最高キャパシタ実証 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学多元物質科学研究所の本間格教授および同大学材料科学高等研究所の工藤朗助教らの国際共同研究チームはこのほど、3Dプリンターを用いてイオンが高速で移動できる経路を設計した多重細孔炭素電極材料を作製し、従来蓄電デバイスの10倍以上の厚みを有する電極でも高速なイオン移動を可能にした、世界最大級のエネルギー密度と出力密度を有するスーパーキャパシタの作製に成功したと発表した。 風力や太陽光など出力変動の大きい再生可能エネルギー利用の増加に伴い、電力負荷平準化のための大規模エネルギー貯蔵デバイスに注目が集まっている。 エネルギーデバイスのエネルギー密度・出力密度の向上は、駆動時間の向上やハイパワー電源として利用するために重要だが、現行エネルギーデバイスでは厚み100 μm以下の薄いシート状の電極が用いられ、その電極シートを厚くすることでエネルギー密度の向上を図ってきた。しかし、厚い電極内ではイオンが十分な速度で移動できず、出力密度が大きく低下する課題があった。 共同研究チームは今回、3Dプリントで精密に設計した多重細孔構造によってイオンの高速移動が可能となり、世界最大級のエネルギー密度と出力密度を有するスーパーキャパシタを実証した。 同研究成果は4月21日に独科学誌「Advanced Functional Materials」誌にオンライン掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220422_04web_3D.pdf |