2022年05月19日
住化、染料事業から撤退 大阪工場 設備停止へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学は19日、事業収益の不振が続く染料事業から撤退することを決めるとともに、23年3月末をめどに大阪工場(大阪市此花区)の製造設備を停止すると発表した。

 同社は、1944年に日本染料製造株式会社を合併して以降、衣料用染料の技術開発や市場開拓を積極的に進めてきた。だが近年、新規事業会社の参入などもあり、事業環境は厳しさを増していた。これまで製品の高付加価値化や品目の統廃合など、さまざまなコスト削減や構造改革に取り組んできたが、製造設備の高経年化に伴い維持・補修費用が年々増加するなどの事情もあり、今後、中長期にわたって安定的に収益を確保することは困難と判断した。

 同事業で培ってきた有機合成技術などの経営資源は、今後情報電子材料や農薬、医薬品などのスペシャリティケミカル事業に生かしていく方針だ。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1652926479.pdf