2022年05月27日

伊藤忠、アラブの航空会社へ石油代替燃料 販売

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：伊藤忠商事

伊藤忠商事は27日、アラブ首長国連邦（UAE）の国営航空会社であるEtihad Airways PJSC（ETIHAD航空社、本社：UAE）との間で、Neste OYJ社（本社：フィンランド）が生産する持続可能な石油代替航空燃料(Sustainable Aviation Fuel＝SAF)の販売契約を締結したと発表した。国内の海外航空会社へのSAF供給として日本初の取り組みとなる。 　政府はわが国航空業界の脱炭素化に向けて、昨年12月「2030年までに航空燃料使用量の10％をSAFに置き換える」という目標を掲げた。また2027年には「民間航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム（CORSIA）」を通じた排出削減義務が開始されることから、日本国内空港でSAFの安定供給網を確立することは、海外航空会社が日本国内空港を就航地として選択することにつながる。日本の国際的な航空ネットワーク機能を高めるためにも重要で、SAFの安定供給が求められる。 　伊藤忠は、2020年に全日本空輸株式会社およびNESTE社と協働でSAF輸入・品質管理から空港搬入までの国内サプライチェーンを構築、2022年2月にはNESTE社とSAFの日本市場向け独占販売契約を締結するなど、SAFの日本国内への安定供給に向けた体制整備に努めてきた。今回新たに航空機自体への給油までのサプライチェーンを整備したことを受けて、国内に燃料タンクなどの給油インフラを持たない海外航空会社向けにも供給を拡大していく方針だ。