2022年06月20日 |
東北大「センダスト合金」超高感度磁気センサ応用へ |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:東北大学 |
センダスト合金は、1932年に東北大学金属材料研究所の増本量名誉教授らにより発見され、優れた軟磁磁気特性を示すことから、ハードディスクドライブ(HDD)の磁気ヘッドなどに応用されてきた。 仙台で生まれ、粉(ダスト)にしやすいことから「センダスト」と名付けられた。だが、軟磁気特性を示す化学組成は組成図上の一点のみであり、その作製が非常に困難であることがこれまでの常識だった。 東北大学大学院 応用物理学の大兼幹彦教授らはこのほど、センダストの軟磁気特性発現機構の謎を解明し、原子規則度の制御によって、広い組成範囲で軟磁気特性を実現したと発表した。 さらに、優れた軟磁気特性を示す薄膜試料の作製に成功し、最先端スピントロニクス材料として応用可能であることを示した。このセンダスト薄膜は、脳磁場などの微弱な生体磁場を検出可能な超高感度スピントロニクス磁気センサの感度を飛躍的に向上させる新材料となると期待される。 同研究成果は6月15日、米国の科学誌「Applied Physics Letters」に掲載された。 ニュースリリース https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220617_02web_alloy.pdf |