2022年06月28日 |
アステラス薬、抗体-薬物複合免疫賦活薬で米社と提携 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:アステラス製薬 |
アステラス製薬は28日、Sutro Biopharma, Inc.(本社:米国カリフォルニア州)と、抗体-薬物複合免疫賦活薬(iADC)の共同研究・開発に関する全世界における戦略的提携およびライセンスに関する契約を締結したと発表した。 Sutro社の抗体-薬物複合技術と、アステラス製薬のがん領域におけるグローバルな研究開発ケイパビリティを組み合わせ、次世代モダリティiADCの治療薬創製を目指す。 免疫チェックポイント阻害剤を含む主要ながん免疫療法の課題は、免疫細胞が浸潤しづらいがん微小環境にある非炎症性腫瘍に対して効果を得にくい点にある。承認されている免疫チェックポイント阻害剤が単剤投与で有効性を示すのは、様々ながん種でわずか20%程度といわれる。 今回の戦略的提携では、既存の治療法が有効でない患者に治療薬を届けるため、非炎症性腫瘍に効果的かつ効率的にアプローチできる可能性があると考えられる次世代モダリティのiADCの創製に取り組む。免疫を活性化する免疫賦活剤に加え、免疫原性細胞死を誘導する抗がん剤を抗体に結合させたiADCは、より強力な抗がん作用を発揮する可能性を有する。 本提携により、アステラス製薬とSutro社は両社の強みを生かし、3つの異なる標的に対するiADCの創製を加速する。Sutro社は候補化合物を特定するための研究および前臨床研究を行い、アステラス製薬はその後の臨床開発を実施する。 Sutro社は、抗体と薬物を結合させる高度な技術と、候補となる抗体および結合可能な抗がん剤、免疫賦活剤を持つ。アステラス製薬は、抗体および低分子化合物の領域における研究、開発および商業化に関するグローバルでのケイパビリティの強みを有する。iADCは、現在広く有効な治療法のないがん患者に対して新たな治療選択肢を提供する可能性を秘めている。 ニュースリリース参照 https://www.astellas.com/jp/news/25916 |