2022年06月29日
昭電、北米半導体用高純度ガス計画で韓国SKと覚書
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は29日、半導体製造工程で使われる高純度ガスを北米で事業化するため、韓国のSK Inc.と同日、協業検討覚書(MOU)を締結したと発表した。2社共同で北米での半導体用高純度ガス現地生産検討を開始する。

 半導体市場の世界的な成長と地政学リスクが高まるなか、米国政府は半導体産業の強化と供給網の国内誘致に乗り出している。これを受けて、大手メーカーによる設備増強が増え、半導体材料の同国内での需要も拡大している。半導体ウェハーの回路形成(前工程)に使われる高純度ガスも需給がひっ迫化している。
 
 一方、昭電は半導体用高純度ガスをアジアの生産拠点で生産・充填し、アメリカへ輸送するサプライチェーンを構築してきた。輸送コストアップや、物流ひっ迫時の供給不安といったビジネス上の課題があった。

 これらの課題に対応するため、昭電と韓国 SK Inc.の高純度ガス事業の社内独立企業である SKInc.マテリアルズは、共同で北米での半導体用高純度ガス現地生産の検討を開始した。
 
 半導体用高純度ガスの市場で、エッチングガスにおいてトップシェアを持つ昭電と、クリーニングガス および成膜ガスでトップシェアを持つ SK Inc.マテリアルズが共創しアメリカビジネスの拡大めざすことにした。

 昭電と SK Inc.マテリアルズは、2017 年に半導体用高純度ガスの製造・販売を行う合弁会社「SK昭和電工」を設立し、韓国で窒化膜のエッチングガスである CH3F の生産を行っています。現在、SK 昭和電工は HBr の製造プラントを韓国に建設しており、今年7月に竣工の予定だ。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1656478286.pdf