2002年03月12日
経産省、世界初「メタンハイドレート」陸上産出に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:資源エネルギー庁

 経産省は、カナダの北西部でカナダ、米国、ドイツなどと国際共同研究中の「メタンハイドレート」陸上産出試験によって、世界で初めて地下で分解されて生じたメタンガスを地上で回収することに成功したと発表した。
 
 メタンハイドレート開発のカギは採取技術にあるとされているが、日本などの国際研究チームは、昨年10月から地下でメタンハイドレートを分解し、メタンガス(天然ガス)として地上に取り出す実験を行ってきた。
 
 現場はカナダ北西準州マッケンジーデルタ(北緯69度27分、西経134度39分)マリック5L-38杭井で、これまでに深度約1200mの井戸を3本掘削した。

 3月5日20時(現地時間)頃、地下約907~920mにあるメタンハイドレート層に温水を循環し、地下でメタンハイドレートが分解して生じたメタンガスを地上に回収する産出試験を開始し、世界で初めて地上への回収に成功した。産出試験は3月10日深夜(日本時間11日午後)に終了した。「メタンハイドレート生産技術の確立に大きく貢献するものだ」と資源エネルギー庁ではいっている。