2022年07月22日 |
東北大、パーキンソン病予防の薬剤効果を検証 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学大学院 医学系研究科の武田篤教授(高齢者認知・運動機能障害学講座)らのグループは21日、パーキンソン病診療を専門とする全国21施設の専門家と共同で、パーキンソン病の認知症予防を目指した多施設共同長期研究を行ったとして、その結果などを発表した。 パーキンソン病は、運動障害や認知症などを伴う、高齢者に多い神経疾患。ドパミン神経の障害によって運動障害を生じるが、近年、アセチルコリン神経にも障害を認めることが明らかとなっており、このアセチルコリン神経の障害が認知症の主要な原因と考えられている。 今回研究では認知症リスクが高いとされる重度嗅覚障害を伴うパーキンソン病患者に対し、アセチルコリン神経の働きを高める薬剤「ドネペジル」を4年間投与し、認知症予防効果を検証した。 その結果、認知症予防効果は証明できなかったが、一定の認知機能改善効果や一部の非運動症状が改善する可能性が示された。今後はさらに認知症リスクが高い群に絞って解析を行い、パーキンソン病における認知症の効果的な予防法の開発を目指す方針だ。 本研究結果は7月14日に英国の国際医学雑誌{eClinicalMedicine」に掲載された。 ニュースリリース https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220721_03web_Parkinson.pdf |