2022年07月26日 |
京大、スマホアプリによる睡眠改善の効果実証 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学の石見拓 医学研究科教授らのグループは26日、沖電気工業などとの共同研究で、不眠症の認知行動療法(CBT-I)を応用したスマートフォン向けのアプリケーションとして、「睡眠プロンプトアプリケーション(SPA)」を開発し、不眠に対する有効性を検証したと発表した。 研究グループは、プロンプトとよばれるショート・メッセージを、利用者が受容しやすいタイミングで送信することで望ましい行動を誘発する行動変容技術を用いて、CBT-Iを応用したスマートフォン向けのアプリケーションを3者共同で開発した。 有効性を検証するために睡眠の問題を自覚する労働者116名を対象に、介入期間を4週間として並行群間無作為化対照試験を行った。主要評価項目として不眠重症度質問票(ISI)を測定し、主要評価項目の解析には線形混合モデルを用いた。 主要評価項目に関して、組入時のISIの平均値は両群ともに9.2だったが、4週間後の平均値は介入群6.8、対照群8.0であり、ISIの変化の違いは統計学的に有意でした(P=0.03)。これにより睡眠の問題を自覚する労働者を対象とした臨床試験において、SPAの有効性が示された。 本研究成果は7月25日、国際学術誌「Journal of Medical Internet Research」にオンライン掲載された。 ニュースリリース https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2022-07/220726_furihata-b8c3de1c1ff968a00700b32ed178e06c.pdf |