2022年08月02日 |
熊本大、奄美大島の固有種アマミエビネの受粉生態解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:熊本大学 |
熊本大学大学院 先端科学研究部の杉浦直人准教授は1日、奄美大島の固有種で絶滅危惧種でもあるアマミエビネ(ラン科 )の受粉生態を7年間(2015~2021年)にわたって調査したと、その結果を発表した。 それによると、本種は(1)花蜜を分泌しない(2)その無蜜花を誤って訪れてしまうオキナワヒゲナガハナバチだけに受粉を頼っている(3)受粉に成功し、実を稔 らせる花の割合 (稔実率)は年によって変動するものの、一貫して低い、などを初めて明らかにした。 また 、アマミエビネの生育地である森林内には 蜜源となるような開花植物がなく、オキナワヒゲナガハナバチは森近 くの開けた場所(林道の脇 )を採餌場 としていたことから、森林だけでなく近辺の植 生 も適切に管理していくことが ア マ ミ エ ビ ネ の種子繁殖 (有性生殖 )機会の保証につながるとの提案も行った。 本研究の成果は7月27日に植物学の学術雑誌「Plant Species Biology」にオンライン掲載された。 ニュースリリース https://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2022-file/release220801.pdf |