2022年08月04日
産総研、CIS系太陽電池材料で高効率な水素生成
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

 産業技術総合研究所(産総研)省エネルギー研究部門 石塚 尚吾 首席研究員と甲南大学 池田 茂 教授は、太陽電池として有望なCIS系材料であるCuGaSe2のp-n接合界面制御手法を開発し、太陽電池と水分解水素生成光電極という異なるエネルギー変換デバイスで、同じCuGaSe2を用いてそれぞれの性能を向上させることに成功したと発表した。

 この成果は、これまで主に太陽電池として用いられてきたCIS系材料が、光電気化学セルによる水分解水素生成にも有望であることを示すもので、CIS系をはじめとする多元系化合物薄膜材料を用いた、新たなエネルギー変換技術への展開が期待される。ワイドギャップCIS系材料による太陽電池や光電気化学セルでは、高性能化が困難だったが、今回開発した界面改質手法によって性能向上を実現した。
なお、同成果の詳細は8月2日にドイツ誌「Advanced Materials Interfaces」に掲載された。