2022年09月02日 |
ユニチカ「イミド系エポキシ硬化剤」新開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:ユニチカ |
ユニチカは1日、エポキシ樹脂に耐熱性と柔軟性を付与した新規エポキシ硬化剤を開発したと発表した。 開発品は、耐熱タイプと柔軟タイプを作り分けており、併用することで、耐熱性と柔軟性を両立するエポキシ硬化物を得ることができる。また、東京都市大学との共同研究により、これに高い絶縁性を付与することもできた。 近年、IoT、5G、ADAS等の開発が進み、エレクトロニクス部品には大容量・高速通信に対応可能な高耐熱性・低誘電特性が望まれている。だがこれまで、高耐熱性と柔軟性を満たすエポキシ樹脂はなく、高温領域での形状安定性(割れ・反り・剥離の防止)の保持が課題となっていた。 ユニチカ今回、独自のプロセスにより、耐熱性と柔軟性を両立するイミド系新規エポキシ硬化剤を開発した。 新開発した「イミド系エポキシ硬化剤」を用いることで、イミド成分をエポキシ樹脂に簡単に導入することができ、エポキシ硬化物の性能が大幅に向上する。 今回、分子構造を設計し、耐熱性、高靭性(高強度)、低誘電特性を付与可能な「耐熱タイプ」、柔軟性(低弾性率・高伸度)、低誘電特性を付与可能な「柔軟タイプ」の2種類の硬化剤を開発した。それぞれ単独での使用で特徴を付与することが可能だが、これらを併用することで、耐熱性と柔軟性を両立させたエポキシ硬化物が得られる。 また、東京都市大学との共同研究により、酸無水物系、アミン系といった他の硬化剤を使用したものに比べ、高温高電界下でも高い絶縁性を付与することが可能になった。今後はエレクトロニクスをはじめ幅広い分野で、同樹脂の耐熱性、柔軟性、誘電特性などの性能向上を図っていく方針だ。 ニュースリリース https://www.unitika.co.jp/news/high-polymer/post_176.html?referrer=news&category=high-polymer&page=1 |