2022年09月05日 |
東北大・青木教授ら「藻場再生」へ研究開始 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学大学院 農学研究科の青木優和教授(水圏植物生態学)らのグループはこのほど、千葉県沿岸で海水中の「藻場環境」改善に向けた実証研究を開始した。地球温暖化による海水温度の上昇など、変化する自然環境の中で、効率的かつ効果的な「藻場再生手法」を開発するのが狙いだ。 研究には洋上風力発電を手がけるINFLUX(本社:東京都港区)のグループ会社、MOBA再生(本社:東京都港区、坂本真也社長)が協力する。 海の生態系を維持している「藻場」は、減少が激しく、1990年代に比べて20%も減少している。その主な原因は「磯焼け」といわれる現象にある。海底の岩肌が白くなり、海の砂漠化ともいわれる現象で、海水温の上昇や森林の荒廃による養分溶出の減少などによって引き起こされると考えられている。魚類の育成機会の喪失や漁獲量の減少につながっている。 「藻場」を構成する海藻の生育には光と温度、栄養素、水の動きという4つの要素が必要で、これらの環境を適切に操作し、与えるこができれば藻場の再生は可能となる。他海域の藻場再生にも応用可能な技術的知見になると信じられる。青木教授らは引き続き野外調査や実験に基づく生態学的研究を行い、その成果を海藻養殖や沿岸藻場の保全、再生へ利活用する研究を進める。 ニュースリリース https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220901_03web_alga.pdf |