2022年09月28日
東北大、長鎖リードシークエンサーでゲノム構造解析
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学情報科学研究科の木下賢吾教授らは26日、日本で初めて一般住民の集団を対象としたゲノム構造多型の同定を行い、同定された多型が親子間で継承されていることを指標にゲノム構造多型を高い精度で検出できていることを確認したと発表した。

 東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)が樹立・保管している細胞試料と最新型長鎖リードシークエンサーを活用することで、精度の高いゲノム構造多型の解析を実現した。

 これまでToMMoでは、約5万人のゲノム解析を通して、比較的小さなサイズのバリアントの位置や頻度を収載したデータベースを構築してきた。今回は、最新型の長鎖リードシークエンサーを用いて333人の全ゲノム解析を行い、50塩基対を超える大きな挿入・欠失(構造多型)を詳細に解析した。

 また解析した構造多型の頻度情報を公開し、広い利活用を可能にした。
 ゲノム構造多型が関連する疾患研究に貴重な比較参照データとして役立つことが期待される。
 同研究の成果は9月20日付「Communication Biology」誌に掲載された。

ニュースリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20220926_06web_genome2.pdf